LEGAL GUIDE
不動産引渡断行仮処分申請書
書き方と認容要件
本案訴訟なしで迅速に不動産を取り戻す方法、断行仮処分の核心要件から申請書の記載要領まで実務中心でご案内します。
建物の所有権が明らかであるにもかかわらず占有者が退去せず焦りが募る状況、一度は経験されたことがあるかもしれません。通常の明渡訴訟は第一審基準で6ヶ月から1年以上かかることもあります。判決後の強制執行まで合算するとさらに長い時間が必要です。もし今すぐ不動産を返還してもらわなければ事業に致命的な損害が発生する、あるいは新しい賃借人への引渡期限が目前に迫っている場合はどうすればよいでしょうか?
このような緊急事態で活用できる法的手段が、不動産引渡断行仮処分です。断行仮処分は本案訴訟の判決を待たずに、裁判所の決定だけで占有者に不動産の即時引渡を命じることができる強力な保全処分です。
不動産引渡断行仮処分とは何か
断行仮処分は一般的な占有移転禁止仮処分や処分禁止仮処分とは性格が異なります。通常の保全処分が現状維持を目的とするのに対し、断行仮処分は本案訴訟で最終的に達成しようとする目的そのもの、すなわち不動産の占有を債権者に移転することを仮処分段階で先に実現させるものです。
一般仮処分
現在の状態を維持して後に判決の実効性を確保することを目的とします。例えば占有移転禁止仮処分は占有者が他の者に占有を移転できないようにするものです。
断行仮処分
本案訴訟で達成しようとする最終結果を仮処分段階で先に実現します。不動産引渡断行仮処分は占有者に建物を直ちに引き渡すよう命令します。
それだけに裁判所も断行仮処分の認容可否を非常に厳格に判断します。通常の保全処分より被保全権利と保全の必要性の両方について高度の疎明が要求され、弁護士の間でも簡単には申請しない手続きとして知られています。
不動産引渡断行仮処分申請書に何を記載すべきか
不動産引渡断行仮処分申請書を作成する際には必ず含めなければならない核心的記載事項があります。裁判所に提出する前に以下の項目が漏れなく含まれているかご確認ください。
不動産引渡断行仮処分申請書の必須記載事項
-
当事者の表示: 債権者(申請人)と債務者(被申請人)の身元事項
-
目的物の価額と被保全権利の表示
-
目的物の表示: 対象不動産の所在地、面積、号数などを具体的に特定
-
申請趣旨: 仮処分により求める保全処分の具体的内容
-
申請理由: 被保全権利の存在と保全の必要性を裏付ける事実関係
-
疎明方法: 登記簿謄本、賃貸借契約書、内容証明など権利を裏付ける証拠書類
-
担保提供方法(支払保証委託契約締結文書提出方式の許可申請など)
申請趣旨は本案訴訟の請求趣旨に相応するもので、例えば「債務者は債権者に対し別紙目録記載建物を引き渡せ」のように具体的に記載します。申請書の表紙には訴額計算を明示して印紙額を正確に表示しなければ受理できません。
認容要件の核心: 被保全権利と保全の必要性
不動産引渡断行仮処分が裁判所で認容されるためには大きく二つの要件を備えなければなりません。
第一 — 被保全権利
所有権に基づく妨害排除請求権としての建物引渡請求権など明確な権利が存在しなければなりません。債務者の抗弁が認められない無条件の明渡請求権が明白でなければなりません。相手方が適法な占有権原を主張する余地がある場合、断行仮処分が棄却される可能性が高まります。
第二 — 保全の必要性
本案判決を待てば債権者に回復困難な損害が発生する危険があるか、あまりに過酷な結果がもたらされるという事情が立証されなければなりません。民事執行法第300条第2項は著しい損害、急迫な危険、その他必要な理由を規定しています。
裁判所が考慮する核心的判断要素
(1) 仮処分認容の可否による双方の利害得失関係
(2) 本案訴訟における将来の勝敗予想
(3) その他諸般の事情(緊急性、損害規模など)
断行仮処分で最も重要なのは、本案訴訟での勝訴可能性が高い点と、仮処分決定がなければ債権者が受ける不利益が仮処分決定により債務者が受ける不利益より著しく大きい点を疎明することです。単なる疎明レベルではなく本案訴訟での立証に準ずる程度の資料が要求されます。
不動産引渡断行仮処分申請書の費用と手続き
委任時 占有移転禁止仮処分 0ウォン 内容証明 0ウォン
不動産引渡断行仮処分を申請する際には本案訴訟印紙額の2分の1に相当する印紙を納付しなければなりません。印紙額の上限は50万ウォンであり、当事者1名あたり8回分の送達料も併せて納付する必要があります。このほか印紙、送達料、郵便料など裁判所に納付する実費を合算すると概ね50万ウォンから100万ウォン程度になります。
以前は印紙代が2,000ウォンに過ぎませんでしたが、2011年10月の変更以降、本案訴訟印紙額の半額を納付しなければならないため申請人の負担がかなり大きくなった点にご留意ください。特に申請書の表紙に訴額計算を必ず記載しなければ受理できません。
-
区分: 内容
-
印紙代: 本案訴訟印紙額の1/2(上限50万ウォン)
-
送達料: 当事者1名あたり8回分
-
実費合計: 印紙+送達料+郵便料等 約50万〜100万ウォン
-
弁護士委任料
|
- 担保提供金: 裁判所の決定に応じて別途(支払保証委託可能)
実務留意事項 | 断行仮処分は本案訴訟が単独事件であっても合議部で審理される場合が多いです。被申請人に及ぼしうる影響が大きいためです。申請後通常2週間後に審問期日が指定され、弁論期日ではなく審問期日の形態で進行されます。
断行仮処分が認容された実際の事例
断行仮処分が認容されるためには非常に高いレベルの疎明が必要ですが、実際に裁判所が認容決定を下した事例が存在します。代表的に以下のような場合に保全の必要性が認められています。
認容された代表的類型
-
明渡紛争中に和解金まで支払ったにもかかわらず占有者が退去を拒否する場合
-
解雇された職員が事務室や研究室の引渡を拒否し後任者の業務遂行が不可能な場合
-
新学期の開始、店舗入居時期など期限が迫っており本案訴訟を待てない場合
-
債務者が適法な占有権原を主張しにくいことが明白な場合
「断行仮処分の執行により債務者の正当な権利が侵害される可能性を想定しがたく、本案判決を待てば債権者に回復困難な損害が発生する危険がなければならない。」
反対に、占有者が移転費用などをめぐり金額の争いがある場合には、無条件の引渡請求権の存在が明白とは言いがたいという理由で棄却された事例もあります。したがって断行仮処分を申請する前に相手方がどのような抗弁をしうるかを綿密に分析することが非常に重要です。
断行仮処分申請時に必ず併せて行うべきこと
核心的助言 | 不動産引渡断行仮処分を申請する際には占有移転禁止仮処分と処分禁止仮処分を必ず併せて申請すべきです。万一断行仮処分が棄却されても占有移転禁止仮処分や処分禁止仮処分の一部でも認容決定を受けてこそ、その後の本案訴訟で争う実益があるからです。
実務上弁護士も引渡断行仮処分は負担の大きい手続きと認識しています。迅速な手続きで裁判部から認容決定を受けること自体が容易ではなく、棄却された場合は本案訴訟裁判部の心証形成に否定的影響を与えうるためです。そのためこの手続きは必ず明渡訴訟に精通した専門弁護士と共に進行することを強くお勧めします。
明渡訴訟の全過程はこのように進みます
-
内容証明の発送: 賃借人や占有者に契約解除または退去を求める内容証明を発送します。明渡訴訟委任時、内容証明の費用は0ウォンです。
-
占有移転禁止仮処分: 占有者が第三者に占有を移転できないようにする保全処分です。委任時の仮処分費用は0ウォンで、印紙代は電子訴訟基準で約9,000ウォンです。
-
明渡訴訟本案の進行: 裁判所に建物引渡請求訴訟を提起します。事案に応じて不動産引渡断行仮処分を並行し迅速な引渡を推進することもあります。
-
強制執行: 勝訴判決後も自主退去しない場合、裁判所所属の執行官により荷物が強制的に搬出される執行手続きを進行します。申請から本執行まで約3ヶ月かかります。(強制執行は別途委任)
弁護士の委任はどのように行いますか
-
初回相談: 書類準備
-
詳細相談
-
委任契約
-
訴訟進行: 明渡訴訟の直接遂行 圧倒的な実務経験
保全処分の専門性
不動産関連訴訟 累積経験
MBC
KBS
SBS
YTN
不動産引渡断行仮処分、専門家の支援が必須な理由
先にご覧いただいたとおり、不動産引渡断行仮処分申請書は単にフォーマットを埋めるのではなく、被保全権利と保全の必要性を論理的かつ体系的に疎明しなければならない高難度の法律文書です。審問期日では裁定証人(審問期日に直接同行した証人)に対してのみ尋問が可能で、裁判長が直接尋問する形態で行われるため、徹底した事前準備が必要です。
不動産引渡断行仮処分申請書 断行仮処分 明渡訴訟 保全の必要性 被保全権利
建物引渡 強制執行 明渡訴訟弁護士